【青き球体】アガベ チタノタ ブラックアンドブルー (BB) の特徴と育て方｜青い葉と黒い棘のコントラスト

その名は「ブラックアンドブルー（Black and Blue）」。 通称、「BB」。

アガベ界において「永遠の定番」にして「傑作」と呼ぶにふさわしい品種です。 初心者が最初に手に取るべきアガベであり、数々の高級品種を育てた上級者が、最後に戻ってくるアガベでもあります。

その名の通り、「黒」と「青」が織りなす色彩美と、誰が育てても美しいボール状にまとまる完成されたフォルム。 本記事では、最も身近で、最も奥が深いBBの魅力を徹底解説します。

ブラックアンドブルーは、アメリカ由来のアガベ・チタノタの選抜品種です。 日本では「ブルーボール」という別名で呼ばれることもありますが、基本的には同じ品種（シノニム）を指します。

特徴データ

• 株姿: 自然と丸くなる綺麗な「ボール形」
• 葉形: 丸くなりやすい「横長葉（ワイドリーフ）」
• 葉色: パウダーがかった美しい「青色（ブルーグレー）」
• 鋸歯: 荒々しく波打つ「黒系」

数千円で手に入ることも多い普及種ですが、その鑑賞価値は数万円の高級株に全く引けを取りません。 コストパフォーマンスにおいて、右に出るものはいないでしょう。

BBが長年愛され続ける理由は、その「色彩」と「形」の完成度の高さにあります。

1. 宝石のような「パウダーブルーの葉」

最大の特徴は、葉の色です。 他のチタノタよりも白粉（トリコーム）が多く乗るため、非常に美しい青灰色（パウダーブルー）の発色を見せます。 この白粉は、強い光から身を守るための天然の日焼け止めであり、健康な株ほど青白く輝きます。

2. 葉を引き締める「漆黒の鋸歯」

青白い肌に対して、黒い鋸歯が強烈なアクセントになります。 特に水やり直後、葉が水を弾いて青さを増し、濡れた棘が漆黒に輝く瞬間は、息をのむ美しさです。 この「黒と青」のコントラストこそが、BBという名前の由来であり、最大の魅力です。

3. 自然とまとまる「ボール型の才能」

BBは、葉が横に広く短い（ワイドリーフ）という特徴を持っています。 そのため、徒長さえさせなければ、葉が自然と重なり合い、誰でも簡単に綺麗な「球体（ブルーボール）」を作ることができます。 形を作り込む楽しさを、最も手軽に味わえる品種と言えるでしょう。

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市場では「BB」と「ブルーボール」という2つの名前が混在していますが、どう違うのでしょうか？

基本は同じ、でも「選抜」のニュアンスも

植物学的には、どちらも同じ「Black and Blue」という品種です。 アメリカから輸入された際、その丸い姿から日本で「ブルーボール」という愛称が付けられました。

ただし、販売店によっては、BBの中から「特に葉が短く、丸くなりやすい個体」を選抜して、あえて「ブルーボール」と名付けて区別する場合もあります。 こだわりたい方は、実物や写真を見て、より自分の好みに近い形を選ぶと良いでしょう。

非常に強健で育てやすいBBですが、その美しさを最大限に引き出すにはコツがあります。

青さの維持：直射日光（紫外線）

葉の「青さ」は白粉（トリコーム）によるものです。 白粉は強い光（紫外線）を浴びることで生成されるため、直射日光や紫外線を含むライトに当てることが重要です。 また、雨に当てすぎたり手で触ったりすると白粉が落ちてしまい、緑色に戻ってしまうので注意しましょう。

丸さの維持：上からの光で締める

葉が横に広がる性質を活かすため、光は真上から強く当てます。 光が弱いと葉がダラリと垂れてしまい、ボール型が崩れます。水やりは辛めにし、ギュッと引き締めることで、密度のある美しい球体が完成します。

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「ブラックアンドブルー（Black and Blue）」、「BB」は、アガベ界において「永遠の定番」にして「傑作」と呼ぶにふさわしい品種です。

その名の通り、「黒」と「青」が織りなす色彩美と、誰が育てても美しいボール状にまとまる完成された園芸品種であり、育成におすすめです。