
導入
「黒鯨(こくげい)」。 名前の響きから「白鯨の黒棘バージョン」と称されることが多いですが、実はそれは大きな誤解です。
白鯨とは異なる「圧倒的な肉厚さ」と、「扁平(へんぺい)なフォルム」。 ある意味では「姫厳竜」にも通じる、低重心でどっしりとした黒き重戦車の魅力を、その特徴と育成法から紐解きます。
黒鯨(こくげい)とは?
黒鯨は、アガベ・チタノタの選抜個体の一つです。 台湾などから輸入され、その厳つい見た目から根強い人気を誇ります。
黒鯨(こくげい)の基本データ
| 属性 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 / 1 | 黒鯨 |
| 名前 / 2 | コクゲイ |
| 名前 / 3 | Black whale |
| 株姿 | 扁平形 |
| 葉形 | 丸葉 |
| 鋸歯色 | 黒系 |
| 葉色 | 緑色 |
| その他の特徴 | 肉厚 |
白鯨が「美しく整った球体」を目指すのに対し、黒鯨は「分厚く、無骨に」育つのが最大の特徴です。
黒鯨の決定的な3つの特徴(肉厚・扁平・黒棘)
黒鯨を黒鯨たらしめる、3つの個性があります。
1. 規格外の「肉厚ボディ」
葉の一枚一枚が非常に分厚く、水分をたっぷりと蓄えたムッチリとした質感を持っています。 葉の厚みだけで言えば、白鯨よりもさらに重厚で、触れた時の「硬さ」と「質量感」は格別です。
2. 低重心の「扁平フォルム」
高さを出さずに、横へ横へと広がる性質があります。 地面にどっしりと張り付くようなその姿は、まさに重戦車。ボール型というよりは、伏せたお椀のような「ドーム型」に仕上がりやすいです。
3. 葉色に映える「黒棘」
深く濃い緑色の葉に対し、黒い鋸歯が強烈なコントラストを生みます。 特に水やり直後、棘が水分を含んで漆黒に輝く瞬間は、黒鯨育成者だけが味わえる至福の時間です。
白鯨・姫厳竜との比較(違いと共通点)
よく比較される品種と並べることで、黒鯨の立ち位置がより明確になります。
vs 白鯨(違い)
- 白鯨: 葉が内側に強く巻き込み、綺麗な「ボール状(球体)」になる。葉の色は青白いことが多い。
- 黒鯨: 葉が厚く、低く構える「扁平状」になる。葉の色は緑色が強い。

vs 姫厳竜(共通点)
実は、肉厚でムッチリとした丸葉、低重心な草姿は「姫厳竜」に近い性質を持っています。 姫厳竜をさらに厳つく、棘を黒く荒々しくしたようなイメージ。 「姫厳竜のフォルムが好きだけど、もっとワイルドさが欲しい」という方には、黒鯨がドンピシャでハマるはずです。

黒鯨を「低く、厚く」仕上げる育成の極意
黒鯨の魅力を引き出すには、その「厚み」を維持し、「高さ」を出さない管理が重要です。
重厚な株を作るための「光と水のバランス」や「用土配合」については、以下の完全ガイドで詳しく解説しています。
図鑑の発展にご協力ください
「肉厚で扁平な黒鯨」の理想的な株姿を、もっと多くの人に知ってもらいたい。 Plants Chainでは、皆様が育てた自慢の黒鯨の写真を募集しています。
もし図鑑の発展にご協力いただける方がいらっしゃいましたら、InstagramのDMよりお写真をお送りいただけると嬉しいです。
まとめ
アガベ チタノタ 黒鯨。
それは単なる白鯨の色違いではありません。 独自の「肉厚・扁平」ボディと、漆黒の棘を持つ、唯一無二の品種です。
「黒い姫厳竜」とも言えるその重厚感は、男らしい無骨なアガベを求める人に最適です。 ぜひ、その手で黒き巨塔を築き上げてください。
基本データ
| 属性 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 / 1 | 黒鯨 |
| 名前 / 2 | コクゲイ |
| 名前 / 3 | Black whale |
| 株姿 | 扁平形 |
| 葉形 | 丸葉 |
| 鋸歯色 | 黒系 |
| 葉色 | 緑色 |
| その他の特徴 | 肉厚 |
あなたが育成を検討しているこの品種は、アガベの中でもチタノタ・オテロイに分類されます。アガベの基本情報や魅力、アガベライフを失敗しないための情報は、【決定版】アガベ初心者向けガイドで確認できます。

