

導入
その名は「COK(コック)」。 コードネーム、「CG-01」。
そして、日本で付けられた美しい和名が「追星(オイボシ)」です。
シーザーやハデスといった台湾産アガベが主流のチタノタ界において、異彩を放つ「インドネシア由来」の最高級品種。 肉厚で柔らかな葉が織りなす、極上のボールフォルムと、星のように輝く白い鋸歯(きょし)。
本記事では、多くのコレクターが憧れるこの品種の複雑な名前の由来と、その唯一無二の美しさについて解説します。
アガベ COK(追星 / CG-01)とは?
この品種は、呼び名がいくつかあり混乱しやすいため、まずは整理しておきましょう。
- COK: 通称。作出に関わったとされるインドネシアの著名な栽培家(Cok氏)、またはナーセリー名に由来すると言われています。
- CG-01: 管理番号(コードネーム)。
- 追星(オイボシ): 日本に輸入された際に付けられた和名。
インドネシアの至宝
多くのアガベがアメリカや台湾を経由して日本に入ってくる中、COKはインドネシア(あるいはヨーロッパ経由)という独自のルートを持っています。 そのため、他のネームド品種とは異なる雰囲気を持っており、市場でも別格の扱いを受けることが多い「至宝」のような存在です。
COKの決定的な2つの特徴
COKの魅力は、ただ厳ついだけではない、包み込むような「柔らかさ」と「品格」にあります。
1. 内側に巻き込む「肉厚な横長葉」
葉は非常に肉厚ですが、カチカチに硬いだけでなく、内側へ優しくカーブする柔軟性を持っています。 葉の形状は「横長葉(ワイドリーフ)」で、それらが互いを包み込むように重なることで、隙間のない美しい「ボール型」を形成します。 この「抱擁感のある丸さ」こそが、COK最大の特徴です。
2. 洗練された「白系鋸歯」
深く濃い緑色の葉に対し、透き通るような「白い鋸歯」が映えます。 鋸歯は鋭いですが、決して下品ではなく、洗練された上品な鋭さを持っています。緑の宇宙に流れる白い星のような、美しいコントラストを楽しめます。
柔らかい葉を「崩さず」締める育成の極意
OKは美しいボール型になりやすい品種ですが、葉が肉厚で水分を多く含むため、管理には少しコツがいります。
光:上から押さえつけて「包ませる」
葉が柔らかい分、光不足になると外側にデローンと開きやすい(だらしなくなる)リスクがあります。 美しいボール状に巻き込ませるためには、真上からの強力なLED光で、葉を内へ内へと押さえつけるように照射することが重要です。
水:じっくりと締める
成長スピードは比較的ゆっくりです。 水をやりすぎると葉が徒長して締まりがなくなるため、回転重視で早く大きくするよりも、「じっくりと水を切り気味(辛め)」に管理して、密度を高める育成が向いています。
高級株を失敗せずに仕上げるための「ライトの光量調整」や「鉢の選び方」については、以下の完全ガイドで詳しく解説しています。
失敗しないCOKの選び方
COKは高額なため、購入時の選定は慎重に行いたいところです。
- タグの重要性: 人気ゆえに偽物や、似たような交配種が混ざっていることもあります。「CG-01」や「COK」の管理タグが付いた、信頼できるショップの株を選ぶことを強く推奨します。
- 個体差: 特に葉が短く、丸みを帯びている「ダルマ葉」タイプを選ぶと、将来的に美しいボール型になる可能性が高いです。
COK(追星)のYahoo!オークションの落札数推移
Yahoo!オークションにおける『アガベ COK』の落札数を月ごとに集計してプロットしました。
落札数の推移から人気が出始めた時期を推測することができます。検索用ワードによって検索された対象を集計から除外していないので実際の落札数とは一致していません。
※ 株の人気を測る目的のために売買価格よりも、落札数の推移を重視しています。
※ Yahoo!オークションでの購入は偽物を購入する可能性があるため、推奨していません。
※ 検索用ワードによるカウントも含みます。無作為に集計するため除外していません。

まとめ
アガベ チタノタ COK(追星)。
その名の通り、スター性のある輝きと、インドネシア由来の独特な雰囲気を持つ傑作です。 手に入れるのは簡単ではありませんが、その「勝ち星」をコレクションに加えた時の満足感は、他の何にも代えがたいものがあります。
ぜひ、あなたの棚の一番目立つ場所で、その白い流星を輝かせてください。
COK(追星) の基本データ
| 属性 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 / 1 | 追星 |
| 名前 / 2 | オイボシ / コック |
| 名前 / 3 | COK / CG-01 |
| 株姿 | ボール形 |
| 葉形 | 横長/牡丹葉 |
| 鋸歯色 | 白系 |
| 葉色 | 緑色 |
| その他の特徴 | – |
画像掲載の許可をしてくださった皆様
みやかわ さん
あなたが育成を検討しているこの品種は、アガベの中でもチタノタ・オテロイに分類されます。アガベの基本情報や魅力、アガベライフを失敗しないための情報は、【決定版】アガベ初心者向けガイドで確認できます。





































